外灘の怪しい女
中国上海1999年11月 長沙→上海→景徳鎮→上海
『上海の観光は南京東路と外灘(わいたん)を見れば半分以上終わったことになると半ば断定口調で長沙のT総経理は言い放った。



長沙を出発まえに上海の名所を尋ねたときの事である。その言に従い上海から景徳鎮へ行くとき、出発までの数時間をそこで過ごそうと思った。

日航龍柏ホテルからタクシーで南京東路の起点、平和賓館に向かった。南京東路をぶらついてその裏通りでガラス玉とコピーの時計など買った後Uターンし、まっすぐに外灘に向かった。

外灘の川岸から対岸のタワーなどの写真を撮った。自分の写真を撮ってくれる人はいないかとキョロキョロ(と見えたと思う)していると、突然どこから寄ってきたのか若い女性から、
英語で「友達になりませんか」と声をかけられる。

早速 「シャッターを押して」とこれ幸い私の写真を撮って貰う。こちらから写真を撮ろうとすると素早く顔を背け手で顔を隠そうとする。

「近くのホテルで食事しましょう。」
「どこのホテル?。」「ここからタクシーで10分くらいの何々ホテル。」「そんな時間はない。これから空港に行くんだ。」「ではすぐそこの平和賓館でコーヒーだけでも。」 「すぐいかなきゃあ、次の機会に。」、といったがなかなか諦めず離れない。

コーヒー、友達を繰り返す。その執拗さに仲間が近くにいたりしたら大変だと若干緊張し、すぐ近くのタクシー乗り場で車を掴まえ振り切った。 

   「一緒に食事していいたら今日貴方はここにいなかったでしょう」と翌日景徳鎮でホテルを同じにするS社の現地駐在員に脅かされた。普通コーヒーまでは大丈夫で、その後食事をした段階では彼らのテリトリーの中に入っており、もう只では逃れられないとの事であった。。

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